有限体の乗法群と円分多項式の係数

$F_q$を位数$q$の有限体とします。$F_q$の標数を$p$とすれば、ある自然数$f$に対して、 $$q=p^f$$ を満たします。

$G$を$F_q$の乗法群(乗法逆元を持つような元全体からなる群)とすると、$G$の位数は$q-1$になります。

この辺のことは代数学の教科書見れば載っているよく知られた事実です。

$G$の生成元を $$a_1,\dots,a_{\varphi(q-1)}$$ ($\varphi$はオイラー関数)とすると、それらは位数がちょうど$q-1$であるような$F_q$の元なので、$F_q$係数の多項式として $$\prod_{i=1}^{\varphi(q-1)}(x-a_i)=\Phi_{q-1}(x)$$ ($\Phi_n(x)$は$n$位の円分多項式)が成り立ちます。

すると、係数を比較することにより、 $$(G\text{の生成元の和})=-(\Phi_{q-1}(x)\text{の}x^{\varphi(q-1)-1}\text{の係数})$$ が分かります。

ここで、$q-1$が素数の平方で割れる、すなわち、ある素数$l$と自然数$n$に対して、$q-1=l^2n$が成り立つとすると、 $$\Phi_{q-1}(x)=\Phi_{ln}(x^l)$$ となるので(これも円分多項式について載っている代数学の教科書にほぼ載っている)、$\Phi_{q-1}(x)$の$x^{\varphi(q-1)-1}$の係数は$0$になるしかありません。 したがって、この場合$G$の生成元の和は$0$です。